【今日のエッセイ】村上春樹とドラゴンボール
9月○日。
Switch版「ドラゴンボールゼノバース2」楽しい。
いつまでも最長老の家とPQの往復がやめられず、とっぷり遊びこんでしまった。それでハイスピードなバトルにくたくたになった私は、ばったりと眠ってしまった。
その夢の中で、私はドラゴンボールの続きを遊んでいた。
私の使用キャラはなんと「村上春樹」だった。村上春樹が宙を舞い、水色の闘気をまといながら、悟空と戦っている。村上春樹本人は見たことがないが、名前の欄に村上春樹と書いてあるのでそうなんだろう。人間型なので動きは素早く、シャッシャッシャと攻撃を仕掛けていく。作家とはいえ攻撃モーションは地球人の使い回しだ。
気力が溜まっていったので、必殺技を使ってみる。ZR+ZR+Yで発動する究極必殺技は『最終自己犠牲攻撃 削除』だった。夢ながら「さすがは村上春樹だ。せっかく書いた文章を削除することで質を上げるとは、まさに自己犠牲攻撃。ネーミングが上手いな」とか勝手にいろいろ考えてから技を発動した。
『最終自己犠牲攻撃 削除』は巨大な積み木の塔を使った攻撃だ。積み木の塔が出現し、それがバラバラに崩壊して最後の屋根のところに使われていた三角形の積み木がが崩れ落ちて、相手の上に落ちて大ダメージ。
そこで私は目を覚ました。
9月×日。
私には朝の習慣がある。ホットティーにわずかに低脂肪乳を入れてさっぱりしたミルクティーを飲むことだ。その支度をしながら、ふと、これが「ホット」ティーではなく「ゴッド」ティーだったらどうなるのだろうかと考えた。ホットとゴッドは似ているが、スタバとかで一杯290円くらいなホットティーに対し、「ゴッド」ティーは超神水をより高貴にした飲みやすくした、とても値段がつけられそうにないオシャレさと気品が漂っているように感じた。
それで妄想が止まればよかったのだが、私の脳内での「ゴッド」変換はホットティーの「ホット」だけでは収まらなかった。例えば、ゴッドティーのお湯を出す「ポット」も「ゴッド」になってしまった。「ちょっと」湯が欲しいのに、「ゴッド」湯が欲しい。
ちょっとポットでホットティーを飲みたいだけなのに、
ゴッドゴッドでゴッドティーを飲みたくなっている。
そういえば、私の夢に出てきた村上春樹は、実はただのハルキではなく、ハルキゴッドだったかもしれない、と思うようになってきた。悟空と張りあっていたのだから、ゴッドに変身できるようになったのだ。
じゃあ、どうやって変身したのだろうか。私の中で村上春樹は、実はプライドの高そうな人なので作家5人位から力を受けて変身なんて真似はしない。きっとハルキはハルキゴッドになるために、ゴッドティーを毎日ゴッドずつ飲んで力を蓄えていたのだ。
ハルキゴッドが、いつか私に必殺技「騎士団長殺し」を見せてくれることを楽しみに、今日も私は夢を見る。
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