RPGで負けない、"受け"の話。

RPGゲームでは、絶対に負けない方法があります。

 

それは、相手の攻撃を全て"受け"きることです。

例え、敵のHPが100万だろうと、こちらの1回の攻撃で1ダメージしか与えられなくても、100万ターン耐えれば勝てるわけです。

負けない=勝ちです。つまり、RPGにおいて、この"受け"の概念は"攻め"よりも非常に大切です。

 

受けには大きく2種類あります。

・防御力を上げる⇒受けるダメージを少なくする

・受けたダメージよりも回復量を多くする⇒実質的にダメージを無くす

主にレベル上げで効果が出てくるのが前者。

スキルが効くのは後者。

 

後者(回復)の場合、無限に回復をするためのシステム(例えば、時間経過でMPゲージが溜まり、回復技が使える)がある場合、その1サイクルごとに受けるダメージより回復量が多ければ、完璧な"受け"が成立し、勝利が確定します。

 

エクステトラに登場するスキルを見てみましょう。

このゲームでは『クリティカル』+『スーパードレイン』が破壊的なシステムでした。

『クリティカル』:一定確率(1/2くらい)で、非常に強い通常攻撃ができる

『スーパードレイン』:通常攻撃で与えたダメージ分回復できます。

これを組み合わせることで、通常攻撃(コストを支払わない)で、一定確率でHPとMPを全回復できる、反則的な能力が完成します。

さらに

『回避』:相手の攻撃を一定確率で回避し、ダメージを0にする

『蘇生』:死んでも一定確率で復活する

といったスキルを合わせると、"相手の攻撃を一定確率で回避し、HPを無限に回復しながら、運悪く死んでも復活"という、ほぼ負けがない受けが成立してしまいます。

さながらゾンビ。

 

こうして受けが過剰になりすぎたらどうしたらいいのか。

答えは簡単で、もっと強い敵が出てくればいいのです。

例えば「一撃で倒す」とか「スキルを無効にする」みたいな能力を持つ敵が登場すればいいのです。ですが、これは諸刃の剣。繰り返すとインフレの果てにゲームバランスがぶっ壊れてしまうことは容易に想像がつきます。SEGAの『ワールドデストラクション』も、その1つ。それはまたいずれ。

 

とにかく"受け">"攻め"なら、基本的に負けなくなりますが、受けの源が無限だとゲーム自体が崩壊する事態になりかねません。8割なゲームはこのバランスの崩壊があることがしばしばあるんです。

 

回復もほどほどが一番。